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古典詩詞実作総論

 古典詩詞を実際に創る前に、詩詞にはどんなものがあるのかを述べてみよう。

 古典詩詞の基本編や上級編に述べられていたのは、あくまで型式についての云々である。詩詞の本質的なことは型式云々、美辞麗句の云々ではない。何を述べようか?此が詩詞の何たるかを決める重要な要素である。

詩詞には3つの型式があると思う。

其の1 箪笥に仕舞って置いて、人様には見せないもの、見せられないもの。自分の心の内をあれこれ述べて、自己満足に浸っている作品。自分は楽しいが他の人はつんぼ桟敷で、読む人のことなど全く眼中にない作品。

其の2 詩の型式は借りているが、実は観光案内だった!此にはそれなりの価値がある。これを創るには、作者の感情を入れては成らない。興味を誘い込むような構成を要求される。

其の3 相手のある作品、相手とは自分自身であっても構わない。勿論君であったり他であったり、常に相手を意識して、語りかけ、耳を傾け、自己を語る。古典・現代を問はず中国の作品の殆どはこの型式である。だから読者も一体となれる。作品に語りかけられ、埋没できる。 

 

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