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磴危難人行,     石+登

石嶮獣無昇。

燭暗迷前後,     火+蜀

蜀人不得燈。

 上記に示した詩は弘法大師の作と謂われている。

 起句初字「磴;石+登」の「石」の部分を承句の初字に用いて、同様に転句の初字「燭;火+蜀」の「蜀」の部分を合句の初字に用いる詩法である。

 殆どの漢字は偏と旁から出来ているので、分解すれば容易に離合の作品は出来る。

 

もう一つの詩法がある。

 この詩法は、作品の内容に拘わる詩法ではありません。文字の使い方に拘わる詩法です。

下記の作品は、そのままでは読めません。

禾風消汗更起愁,信侵肌不下鉤。句憶郷凭破硯,田開墾果園稠。

其れは

風消汗更起愁,信侵肌不下鉤。句憶郷凭破硯,田開墾果園稠。

だと言われれば、少しは解ります。実は下記の作品である。

風消汗更起信侵肌不下句憶郷凭破田開墾果園

句末の文字の一部を使って次の句の頭文字にする。次々と順送りにするのである。

禾風消汗更起愁,秋信侵肌不下鉤。句句憶郷凭破硯,石田開墾果園稠。

 

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