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 講の終わりに近づいたので、創作の心構えを述べてみよう。

 まず作品の使用目的がある。
 手紙に書いて応酬の材料とするのか?
 掛け軸に書いて格言のようにするのか?
 書冊に収めて詩集作品の一つに加えるのか?
 絵画に添えて、詩と画を両立させるのか?
 自己の手控えとして書くのか?

 内容にもいろいろあります。
 大言壮語を書くのか?
 身の回りのことを書くのか?
 現在のことを書くのか?
 歴史的なことを書くのか?
 名所旧跡を書くのか?
 格言訓告を書くのか?
 心の内を書くのか?
 心の外を書くのか?

 詩風にもいろいろあります。
 面白可笑しく書くのか?
 真面目一方で書くのか?
 自分を大きく見せようとするのか?
 自分を程々に見せるのか?
 詩法を駆使するのか?
 ありのままの文字で顕すのか?
 読者を寄せ付けないのか?
 読者と一体になるように務めるのか?

 これらの項目は読者諸賢が自身で整理整頓する必要があります。この指摘事項に依ってその内容を予め決めることが、大過なく整った作品を作るための条件です。

 どなたかの目に触れる事を想定すれば、どのような作品がよいのか?
 個人の家を訪ねたと想定しよう!
1−門構えはあまり立派でない方がよい。あまり立派だと入りにくくなります。猛犬注意などと書いてあると二の足を踏んでしまいます。

2−門を入ると、すぐに玄関では少しも気が抜けない。少しでもいいから石畳が欲しい。

3−玄関に至ると、中の様子が少し伺えるのがよい。気の利いた置物が欲しい。

4−主人が出てきて、気の張った話する。

5−奥さんが出てきて、美味い大福が出る。愛想のよい話をする。

6−帰り際にもう一度訪れてみたいと思う。

 

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