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作品評価の基準は何処にあるのか? 生きているか? 死んでいるか? これが最も重要である。  詩法の巧拙は次善である!

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漢詩詞創作講座

漢詩詞の基本要件 歴史 楹聯

叙事法 定型 句法 対法 指導者講座

鑿窗 詩家 語義要旨 上梓版 もっと初歩

創作の基本姿勢 漢詩詞概略
漢詩詞を学ぶ上で最も重要な要件はその基本姿勢である 

前置き

 詩歌の判断は多分に自己の判断が加味されるので、自分の判断は自分だけのものである事を肝に銘じなければならない。もう一歩判断を進めたかったら確率を加味した判断にすべきである。詩歌の云々を論じる場合、其れを裏付ける手段として、著名人を標本として提示する場合がある。だが標本が母集団から遊離している場合が多いので注意を要す。

 この講座は、中華詩詞壇に通用する作品を作ることを前提にしている。中華詩詞壇諸賢と同等の技量を習得することを目的にしている。本講の記事は総て中華詩詞壇諸賢との面談によって端緒を取得し、或いは口頭で、或いは書冊で、或いは文通によって此を補完したものである。

 漢民族古典には、詩・詞・聯・曲・賦の5っが謂われている。詩・詞・聯・賦は文字と視覚に依る対応である。曲は文字と聴覚に依る対応である。

 この講座は、詩法を説くことを目的としています。作品の巧拙は各自の問題で、説く意図も全く御座いませんし、一切説いていません。遊離

 中山四短詩を考案した者として、四短詩は、詩語の基本的な綴り、即ち二字句と三字句と四字句の綴り方を覚えるための、基本練習教材として、有効な手段である。
 然し、作品としては、とても易しい、とても難しい、の両極端が有って、100桝計算程度の認識で沢山作って欲しい!

漢詩詞の創作をするのに、これほど多岐にわたって学ばなくてもよいのでは!とおっしゃる御仁が居られますが、詩詞を創作する爲には、鑑賞者や研究者よりも、多面的な情報が必要なのです。創作者として必要な知識を、出来るだけ多く提供する事に努めています。

 中國とは
 日本では一般に「中國」と謂いますが、今までに中國と謂われる国名は二つあります。一つは国民党の蒋介石総統が活躍した「中華民国」です。現在の中華人民共和国の人は、短縮して、簡便に民国或いは中國と謂います。もう一つは共産党の毛沢東が活躍した「中華人民共和国」です。これも短縮して簡便に中國と言います。

 現在の中国人(中華人民共和国人)が謂う「中國」と謂う国家名称は「中華人民共和国」の事です。爾来時の権力者が付けた名称を国家名としていましたから、中華人民共和国の前は中華民国です。その前の国家は、約三百年間続いた「清国」です。ですから当時の人は清国人で、中國人では無いのです。

 そして清国の支配者は漢民族ではないのです。現在の中華人民共和国東北部、舊満州辺りの「女真族・満州族」と謂う民族です。漢民族は、他民族に支配されていたのです。同じように「元」と謂う国家は、蒙古人が漢民族を支配して樹立した国家です。

 中國は建国五十二年の若い国家なのです。中華人民共和国は、国家名からも多民族国家で有ることが知れますが、中国紙幣の、右上の隅を看ますと、金額が数種類の文字で書かれています。文字の異なる(勿論、発音も異なれば文法も異なります)民族の共和国であることが、如実に知ることが出来ます。 一定不変な事で謂えば、国家名ではなく「民族名」です。「漢民族の文化」「漢民族の詩歌」などと言った方が、的を射ています。

 日本人は、中国大陸を十把一絡げに中國と謂っていますが、その大陸には多くの民族と多くの国家があり、離合集散して、新たな国家を作り、国家は一定して居ないのです。国家名から謂う「中国人」と謂う名称は、ここ五十年余りのことです。
 一定不変な事で謂えば、国家名ではなく「民族名」です。「漢民族の文化」「漢民族の詩歌」などと言った方が、的を射ています。

 漢字とは
 中華人民共和国の人から看て、漢字とは漢民族の文字を謂います。中華人民共和国の疆域では、国家統治の見地から、漢語の普及に努めています。現在では疆域内の殆どの民族は、漢民族の文字を使っていますが、発音は地域独特な物があります。所謂方言です。

 因みに、現在の中華人民共和国東北部、舊満州辺りの「女真族」の文字は、アラビア文字を縦書きにしたような文字が有ります。内蒙古でも、泰國の文字に似た文字があります。何れも現在でも使われていて、文通をしていると、偶に目にすることがあります。湖南省の奥地では象形文字に似た文字が現在でも通用しているようです。漢字とその地域の文字と複数使われているのでしょう。日本にもその文字のワープロソフト(TRON超漢字)が有ります。

 中国語とは
 中華人民共和国の人は、中国語と謂うより、むしろ漢語と言います。漢民族の言葉なのです。日本人が謂うところの中国語(漢語・北京官話・北京方言)は、現在の共産党政権政府の国家統一手段の一環として、漢語の普及に努め、約75%の国民に通用します。残りの25%の国民には、未だ通用しないとも謂えます。

 漢詩詞とは
 中華人民共和国人が謂うところの「漢詩詞」は、中華人民共和国の漢民族の詩詞を謂います。古い時代の作品は古典漢詩詞と謂います。日本の詩歌が現在に基点を置いているのと同様に、漢詩詞も同様に現在に基点を置いています。

講座案内

 この講座は、大過なく創作するための方法を説く事を目的とし、鑑賞や観賞は説いて居ません。依って、観賞や鑑賞者とは視点を異にしています。創る立場と、創った作品を看る立場の違いです。

 大過なくとは作品評価ランクで、辛うじて評価の対象外を逃れて、「そう!」「そうなの!」の域とご理解ください。それ以上に評価される作品は、詩法や手法では解決できない課題です。各自の人格の為せる事と理解しています。

 初心者を対象としています。詩形と綴り方・文法を覚える事を目的に編集しています。詩は七律まで、詞は小令までとしています。本講を習得すれば、殆どの定型に対応出来る能力は備わります。此処に掲載されている以外の定型については、中級・上級・補輯で解説しています。

 詩詞創作の目的は、自己心情の発露です。文字を綴り詩法を駆使する事は、目的達成の為の手段です。手段に勢力を注ぎすぎて、目的を忘れては成りません。

 詩詞の本質は作者の思いです。“私の思いは○○○だ!”と言う自己表現なのです。全人格が基礎となるのです。死ぬまでかかって蓄積され鍛錬される事柄なのです。然しその思いは訓練をしませんと纏まった形で表に出る事は出来ません。思いを大別しますと概ね三っに成ります。
@−自然美
A−社会・巷間・政治
B−人情
 この三点を学びませんと、美辞麗句に覆われた、血の通わない作品しか出来ない事となります。

重要 中山四短詩学習の意義
 漢詩詞と言うと一般には五言や七言を言うが、これは詩経などを読んで頂ければ判る事だが、そもそも中国語の基本は二言若しくは四言です。これはもともと話しやすい言葉が、二言や四言で有ると言う事に起因します。

 五言句を構成する、三言の句は中国語の二言や四言の整った調和を破るという観点から、詩法の一つとして時代が下がってから用いられる様に成ったのです。従って、四言句を用いる漢詩詞の定型はとても多いのである。

 だから二言が基本であると言う事を疎かにすると、時に六言句などがあると、三言句を二つ重ねるなどの基本的な間違いを犯す事となります。

 漢詩詞の創作学習をするのには、先ず二言・四言句と三言句の扱いに習熟する事が必要である。即ちたった三文字でも、或いはたった四文字でも、充分に意思の充足が出来る技量が要求されるのである。これの能力が不十分では、五言句若しくは七言句のできばえは推して知るべしである。

 中山四短詩の四詩形は、漢詩詞の基本要素である二言・四言句と三言句だけで構成される最も単純な構成の詩歌形式で、文字数が如何に多い詩詞でも、所詮は此処に紹介する新短詩の組み合わせに過ぎないのです。

 中山四短詩の四形式を用いれば、對杖や典古などの学習は、直ぐにでも出来るのである。工夫すれば、漢詩詞の殆どの詩法を此処で体験学習する事が出来る。

 何よりも大切な要件!それは創作者の心構えと視点で有る。何れの要件も訓練しなければ芽生える事柄ではない。曄歌は、花鳥風月・自然美を詠う。坤歌は社会・政治・陋巷などの描写と自己の意見を織り交ぜる事の練習となる。偲歌は男女の情愛に詩題を置いているが、人情の機微を探り出す練習となる。瀛歌は、曄歌・坤歌・偲歌で培った視点と心構えを詠出する集大成となる。

 読者諸賢はこの中山四短詩の四形式を、座右の詩形として常に嚢中に納め、大作材料の供給源とすべきである。なお中山四短詩の四詩形は中華詩詞壇に於いて公認された定型詩です。

 漢詩に興味を持っている人が多いのに、創作まで立ち入る人は少ない。何故かというと、難しいと言う先入観があるからだ。俳句や川柳だって、難しいと言えばこれほど難しい詩歌はない。易しいと言えばこれほど易しい詩歌はない。

 漢詩詞だってこれと同じで、難しいと言えばこれほど難しい詩歌はない。易しいと言えばこれほど易しい詩歌はない。要は講じる人の考え方次第だ。

 熟達した場合の難度から言えば、難しさと文字数とは余り関係がないのですが、練習は矢張り文字数が少ない方が取っつきやすいです。

 少しずつ小分けに解説しますから、テキストを紙にコピーして、作品を創って下さい。出来たなら、掲示板に投稿するか或いは、小生にメールで送って下さい。出来る限り目を通すようにしましょう。

 メールで頂いた作品は、メールで返信します。指摘点をご自分で修正し、掲示板に掲載し発表して下さい。

 詩詞創作の要点は、平仄直しではありません。文字の入れ替えでもありません。どの様な組み立て方をするかが、一番大切な要点です。平仄直しや文字の入れ替えは、ご自分の労働で為さるものです。

 投稿に当たっては、ハンドルネームではなく「詩家に相応しい雅号」をお書き下さい。

作品はこちらへ掲載して下さい

 本屋の番頭ではないですが、テキストを紹介しましょう。分厚いテキストを買ったから、巧い作品が出来るとは限らない。使いやすい事が一番です。
 太刀掛呂山著 「だれにもできる漢詩の作り方」   広島県呉市長ノ木町8-36  呂山詩書刊行会 0823-24-1088             辞書は「角川 新字源」 
 皆さん同じものを持っていた方が、ページを示せるので好都合です。

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曄歌坤歌偲歌瀛歌三連五七律自由漢詩笠翁対韻羊角対漢歌漢俳填詞詩余元曲散曲楹聯はこの講座に記載があります